法人が倒産、破産した際によく聞く「民事再生」ですが、これは「民事再生法」(平成11年法律第225号)と言い、経済的窮境にある債務者の事業または経済生活の再生、を目的とする日本の法律で、倒産法の一つです。
2000年に、同じ目的で用いられてきた和議法(大正1年法律第72号)が廃止され、この民事再生法が施行されました。
2006年には、民事再生法の定着により、存在意識が薄れた会社整理手続きが廃止されました。
民事再生法は、利用出来る債務者の範囲について、法律上の制限がなく、個人、株式会社その他の法人等が利用できます。
主として中小企業の再生に用いられることを想定して作られていますが、上場企業やそのほかの大企業である、大阪の「そごう」創業地が福岡の「平成電電」等も利用しています。
従来の経営陣が、事業の経営権を喪失し、管財人がその経営にあたる会社更生法とは異なり、経営陣の刷新はしてもしなくても良い事になっています。
また、従来の和議法では、破産原因のある事が、手続開始の要件となっていたので、すでに手遅れであるといった感がありましたが、民事再生法では「破産手続開始の原因の生ずる恐れ」、又は、「事業の継続に著しい支障をきたすことなく債務を弁済できないこと」とされていますので、より早い時期に手続きを開始する事が出来るようになっています。
再生手続開始の申立は債務者が個人である場合、債務者の営業所・住所・居所、又は財産を有するときに限り、法人その他の社団または財団である場合には、日本国内に営業所・事務所、又は、財産を有する時に限り可能です。
再生事件は、再生債務者が営業者である時はその主たるの所在地、外国に主たる営業地を有する時は日本における主たる営業所の所在地、営業者でないときまたは営業者であっても営業所を有しない時は、その普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属します。
再生手続きの費用の予納がない時、裁判所に破産手続又は特別清算手続が係属し、その手続きによることが債権者の一般の利益に適合するとき、再生計画案の作成もしくは可決の見込みまたは再生計画の認可の見込みがない事…が明らかなとき、不当な目的で再生手続開始の申立てがされた時や、その他の申立てが誠実にされた物で無い時には、再生手続開始申立ての棄却が行われます。
また、裁判所は、再生手続開始の申立ての決定があるまでの間、再生債務者の業務及び財産に関し、仮差押、仮処分そのほかの保全処分を命ずることも可能となっています。